概要
ATEM Miniを購入したので、色々といじり倒していこうと思います。前回は開封まで見ていきましたので、今回は実機を触っていきます。
筐体
機材本体はアルミ削り出し(?)筐体で、上面にボタン類、背面に接続端子類とわかりやすい構造をしています。金属筐体ではあるのですが、(公式に公表値はないので実際の重さはわかりませんが)とても軽くて取り回しは簡単です。
両側面には排気用のスリットがあり、排熱できる構造にはなっています。しかし、ファンレスのために排気効率はイマイチ(イマイチというか必要ないんでしょうね)。アルミ筐体なので主に熱伝導を利用して排熱しているように感じます。
背面には筐体のハードウェアシリアルナンバーが書かれたシールが貼られているのみです。
上面
上面にあるボタン類はいくつかのパートに分かれています。大きく分けて4つのセクションからなり、左上にマイク関係、左下にHDMI入力関係、右上にキーイング関係、右下にトランジション関係のボタンがあります。
それぞれのボタンの役割に関しては別途取扱説明書を読んでもらうと良いですが、基本的に使用するボタンは下に書いてある「1,2,3,4, CUT, AUTO, FTB」になるかと思います。
「1,2,3,4」はHDMIのチャンネル選択ボタンです。基本的にここが赤く光っているチャンネルがメインアウトになります。設定でタリー状態にしたりできますが、タリー状態のものは緑のランプに光ります。トランジションとしてCUT, AUTOのボタンがありますが、Program/Previewモード(タリーの利用)でトランジションを有効にしている場合はカットインや様々なトランジションを利用することができます。ATEM Miniには切り替えのフェーダーがなくボタンを押したら設定したトランジションタイムで自動で切り替わるようになります。また、AUTOに関してはトランジション中にもう一度ボタンを押すことでトランジションを中断することができ、押したタイミングでのフェーダー位置で止めることができます。
背面
ATEM Miniの接続端子類は全て背面にまとまっています。
某なにがしの機器のように背面側面に端子があって接続するとごちゃごちゃするようなことはないので、だいぶすっきりとした配置ができるようになります。
端から順に、
- Mic 1 (音声入力 / 3.5mm ステレオミニ)
- Mic 2 (音声入力 / 3.5mm ステレオミニ)
- HDMI 1 (映像入力)
- HDMI 2 (映像入力)
- HDMI 3 (映像入力)
- HDMI 4 (映像入力)
- HDMI OUT (映像出力)
- USB OUT (映像出力、ATEM Protocol / USB Type-C 2.0)
- ATEM CONTROL (ATEM Protocol / RJ45 Ethernet)
- POWER (電源ポート / 18W 9-12V Center Plus)
HDMIはフルサイズの端子ですが、オーディオはミニジャックなのが少し残念。現場だと基本的にはXLR端子かTRS端子を使うのが一般的になっているので、ミニジャックへの変換が必要です。基本的にオーディオは別系統の機材を利用して最終でまとめる方法をとるのが良いかと思います。
USB OUTはType-C端子ですが、規格は2.0です。これはATEM Mini無印の話で、ATEM Mini Pro以上は規格が違います。2.0なのでType-C端子からの給電には対応していないので、基本的にはPCとのデータ通信にのみ使用できます。そのため、USB Type-C – USB Type-Aケーブルを使用した通信もできます。映像出力(Program Out)をPCに取り込むためのUVC規格とATEMソフトウェアコントロールの通信のためのATEM Protocolを通信しています。
RJ45 Ethernet端子は、ATEM Mini無印の場合はATEM Protocolの通信のみに使用します。Pro以上の場合は、ここからストリーミングなどを行うこともできますが、Mini無印の場合はPCとつないでATEM Software ControlからATEMの制御を行うためだけに使用できます。
電源端子はロック機構付きのDC電源です。本体には電源スイッチが付いていないので、DCプラグを接続したらすぐに電源が立ち上がります。基本的に使用中に電源を落とすことを想定していない類の機器なので、問題ないですね。ロック機構があるのもプラス評価です。
まとめ
今回は機材本体をさらっと見ていきました。
